Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
彼はもう私の咥内を知り尽くしていて、分厚い舌に嬲られるたび、卑猥な水音が響くたび、痺れるような快感に背中がシーツから浮く。
「はっ……ぁあっ」
筋肉質な身体に抱きしめられて、触れ合う素肌の心地よさに存分に酔った。
前の時は、彼が服を脱がなかったから。
こんな風に体温を直に感じるのは初めてだ。
「……きもち、いい」
「あぁ、もっと気持ちよくなろう」
何度も何度も、飽くことなく繰り返されるキス。
やがてそれは頬へ、耳へ、首筋へと移っていく。
「ンンっ……」
びくんびくんと、恥ずかしいくらい身体が反応してしまう。
「やぁっ、ん」
気づけば唇を追いかけるように、彼の指先も私の肩を、鎖骨をとなぞっていて――胸の膨らみを押し上げるように両手で包まれて、掠れた悲鳴が漏れた。
その手で卑猥な形に変えられる胸を直視する勇気はなく、クロスさせた腕で視界を隠した途端、濡れた感触が胸の頂に触れ、腰が跳ねる。
「茉莉花。我慢するな。君の声をもっと聞きたい」
「で、もっ……声、変っ……やぁっ」
襲ってくる快楽の波から逃げを打つ腰は、あっという間に引き戻される。
「逃げるな茉莉花。君はもう、どこもかしこも俺のものだ。そう、ココも……」
いつの間にか、身体の線を辿っていた片手が私の足の間へ――
反射的に閉じようとした足は、知らないうちに足の間にねじ込まれていた彼の身体に阻まれる。
そのままそこへ、自分のものとは違う指がもぐりこんできて執拗に攻め始め、私はシーツを握り締めて涙目で彼を見上げた。
「も、だ、めぇ、っ……っ」