籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
なるべく十座とは口を利かないようにしているわたしのことを世話役としてそばで見てきた裕一くん。

わたしが嫌っている十座に告げ口しないとわかっているからこそ、十座の目を盗んでこんな勝手なことを――。


「心配しなくても、ここでの出来事はボクと美鳥サンだけのヒミツです」


わたしの口元に、自分の人さし指をあてがう裕一くん。


「それに、いつか十座さんのものになるなら、最初にボクが食べちゃったってかまわないですよね?」


わたしは必死に首を横に振る。

けれど、裕一くんはそんなことはおかまいなしに愛おしそうにわたしの頬をなでまわす。


「怖がらなくても大丈夫です。ちゃんと丁寧にしますから」

「…いやっ」

「美鳥サン、顔上げてください。それじゃあ、キスができません」

「裕一くん…。お願いだから…やめて」
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