籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
この声は――、玲だ。


「玲…」


わたしは少しだけ布団から顔を出し、玲に目を向ける。


「…悪い。起こしたか」

「ううん…。ただ横になってただけだから」


わたしはむくっと体を起こすと、玲のもとへ向かう。

そしてソファに座りながら、集会での話し合いの報告を受けた。


せっかくRULERの幹部にまで上り詰めた裕一くんだったけど、今回の件により、裕一くんに下された処分は…『追放』。

つまり、裕一くんは強制的にRULERから脱退させられることに。


「…よかった」


ふと、わたしの口からそんな言葉が出た。

それは、紛れもなく今のわたしの本音。


もしわたしの世話役を外されたとしても、同じ寮内に裕一くんがいると思ったら…。

こわくて、部屋から出られなくなっていたかもしれない。
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