背伸びして、君とありったけのキスがしたい。
「よっし!じゃあ大人の世界へ出発!」
「ほ、本当に行くの!?」
「あったりまえ!」
綺良ちゃんは私の手を掴んで、勢いよく目の前のクラブのお店へと入っていく。
大きな扉が開かれて、私も同じように中へ足を踏み入れた。
『この前もさぁ?俺の家で勉強会したんだけど、マジで勉強だけして帰るとか……普通あり得なくね?』
『でも子供っぽいっていうか、付き合うって意味知ってる?って感じだしなぁ』
何度も頭の中で繰り返される、橋本くんのあの言葉たち。
それらをすべて振り払うように、私は大きく首を振って……大人の世界に繰り出した。