❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
でも、嫌じゃなかった。

健吾は由梨を連れて、マンションに向かった。

ベッドに身体が沈み、健吾は由梨の首筋に唇を這わした。

健吾は由梨をじっと見つめた。

「由梨、俺が嫌なら拒絶してくれ、お前は五年間、あいつと共に生きてきたんだ、
俺も組のためにほかの女を抱いた、でも、満足出来なかった、由梨を愛している、
確かにお前は俺の妻だった、でもあいつが言うように、俺と由梨の間には、
今は何もない、今この場で由梨を抱いたら、俺はほかの男の女を奪う形になってしまう」

「健吾さん、私、健吾さんに触れられるの嫌じゃありませんよ」

「でも、由梨はあいつを愛しているんだろう」

「あいつって誰ですか」

健吾は由梨の記憶にあいつがいないんだと気づいた。

でも、五年も一緒にいて、何もないわけがない。

由梨はあいつの記憶がないだけだ。

その時、由梨が言葉を発した。

「私は健吾さんと一緒にいたいです」

「由梨、本当か」

「はい」

そこに亮二がやってきた。

健吾はオートロックを解錠した。
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