極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
 ざっくりと事情を話すと、先生は手を顎に当てて何か考えている様子だった。
 返ってくる言葉がどんなものなのかを考えると胃が痛くなる。
 数秒後、先生の口から出てきたのは全く予想外の言葉だった。

「つまり君はその男とセックスをしなかったということだな?」
「セッ!?」
「そしてそれからも、『細心の注意を払って』いたということは、性交渉の経験がないということか?」
「せっ!!」

 『せ』というおかしな単語が、二度広い室内に響いた。
 こんなの、経験がありませんとすでに言っているようなものだけれど、一応小さく頷く。

「だって、誰にも見せられないですし……見られたら不快に思われるでしょうし……」

 言い訳がましくもごもごと口にする。
 顔じゅうが熱い。
 きっと今、私の頭上には湯気が立ちのぼっていると思う。
 二十七にもなって経験がないなんて、女性経験豊富であろう先生から見たらびっくりする話だろう。
 私の周りに未だに処女だなんていう友人はいないし、自分が特異なのはわかっている。

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