極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
 二日後に引っ越しをした。
 急なことだけれど、これは院長の手引きだ。
 拓海さんが私のアパートを訪ねてくることを懸念したようだ。
 あのアパートに拓海さんは入ったことがないため、思い出などひとつもないけれど、彼のことを吹っ切るためにちょうどいい。
 新天地で仕事をするため、ネットの求人サイトで看護師の仕事を探す。
 どうせなら新生児科か小児科がいいな。
 子どもはやっぱり好きだからーー
 ふと、あることを思い出して卓上カレンダーに目をやった。

「次の生理、いつだっけ……?」

 ぽつりと呟くと、胸が不穏な音を鳴らし始める。
 スマホの生理日管理アプリを開くと、もう予定日から一週間以上過ぎている。
 そういえば昨日から胃の調子が悪いと思っていたけれど、それは拓海さんと別れたつらさからきているものだと思っていた。
 もしかしたら私、妊娠してる……?
 どうして考えなかったんだろう。
 プロポーズされたあの日、妊娠してもおかしくない行為を繰り返していたのに。
 とりあえず、近所の産婦人科を調べて行くことにした。

< 49 / 102 >

この作品をシェア

pagetop