極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
 アパートから歩いて五分ほどのところに産婦人科の病院を見つけ、早速そこへ向かった。
 診察室に入ると、年配のやさしそうな女医さんが迎えてくれた。

「小鳥遊さん、ね。出産について迷ってるようだけど、ご結婚もされてないのね」
「はい……」

 診察の前に書いた問診票には、『未婚・既婚』のほかに、『もし妊娠していたら出産する意思はあるか』という質問があった。
 私は『ある』と言い切ることができなくて『考え中』に丸をつけたのだ。

「じゃあ、内診台へどうぞ」

 カーテンで仕切られたスペースで下着を取り、スカートをめくって内診台に上がる。
 子宮癌検診で乗ったことがあるけれど、内診台というのは恥ずかしくて仕方ない。
 思いきり股を広げられるのだ。
 男性医師じゃなくてよかったかもしれない。

「ちょっと中見ますね」

 経腟プローブが身体の中に入る感覚がする。
 すると、私の見える位置にあるモニターに、黒い袋のようなものが写った。
 中に白い小さなそら豆のようなものもある。
 よく見ると、ひとの形に見える。

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