極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「子どもが……いるのか?」

 心底驚いた様子の声色で、拓海さんは拓斗の目線までしゃがむ。
 ハッとしたときにはもう遅かった。

「『たかなしたくと』……?」

 名札をつけっぱなしだったのを見られてしまったのだ。
 拓海さんは私を見上げる。

「この子は俺の子だな?」
「ち、ちがいま……」
「苗字が小鳥遊のままだし、俺と同じ拓の字が入ってる」

 閉口した。
 少しだけ拓海さんとの繋がりを持たせたくて『拓』を入れたのだけれど、それがきっかけでバレてしまうなんて。
 拓海さんに拓斗の存在を知られてはいけなかったのに。

「ママぁ、このひとだあれ?」

 拓斗が不思議そうな声色で問いかけてくる。
 『知らないおじさんだよ』などと言うことはできず迷っていると、拓海さんが口を開いた。

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