極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「拓斗くん、俺は拓海って言うんだ」
「たくみ……くん?」
「はは、『くん』なんて歳じゃないんだがな。拓斗くんは何歳?」
「んーと」

 拓斗は指を折って三本にする。

「さんさい!」
「そうか。もうお兄ちゃんだな」

 頭を撫でられた拓斗は嬉しそうにはにかむ。

「ママと少しお話がしたいんだ。いいかな?」

 拓海さんに『お兄ちゃん』と言われたことで嬉しくなったのか、拓斗はあっさりこくんとうなづいた。
 拓斗が了承した以上、逃げも隠れもできない。

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