極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「食欲はあるか?食べられそうならお粥を作るぞ」
「え、拓海さんお料理できるんですか?」
 拓海さんは心外そうな顔をする。
「一人暮らしなんだから多少はできるさ。拓斗くん用にオムライスも作ったしな」
 拓海さんが拓斗に目配せをすると、拓斗はうなづいた。
「オムライスおいしかった!」
 時計を見るともう二十時を過ぎている。いつもならとっくに夕食を済ませている時間だから、拓海さんが食べさせてくれたならありがたい。お腹が空くと拓斗は機嫌が悪くなり、時に泣き出してしまうのだ。
「ありがとうございます、拓海さん。拓海さん来てくれなかったらどうなっていたか……」
「全くだ。だが、無事でよかった」
 拓海さんが優しい顔で私を見下ろし、髪をそっと撫でる。
「菜乃花に何かあったら耐えられないからな」
 胸がきゅんと音を鳴らす。
「どうする?眠いならもう少し寝てていいぞ」
 まだ頭がボーッとしていて、起きれそうにない。ここは甘えさせてもらおう。
「はい。じゃあもうちょっとだけ……」
 熱のせいだろうか。
 なんだか人恋しいというか……拓海さんに、そばにいてほしい。
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