極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「ここ、拓海さんの部屋ですか?」
「ああ。勝手にバッグを漁って鍵を探すのも悪いと思ってな。拓斗くんがいい子についてきてくれて助かったよ。看病の手伝いもしてくれたしな」
「そうなの。ありがとう、拓斗」

 拓斗はニヤニヤしながら身体をくねらせている。
 照れているときの仕草だ。

「食欲はあるか?食べられそうならお粥を作るぞ」
「え、拓海さんお料理できるんですか?」

 拓海さんは心外そうな顔をする。

「一人暮らしなんだから多少はできるさ。拓斗くん用にオムライスも作ったしな」

 拓海さんが拓斗に目配せをすると、拓斗はうなづいた。

「オムライスおいしかったー!」

 時計を見るともう二十時を過ぎている。
 いつもならとっくに夕食を済ませている時間だから、拓海さんが食べさせてくれたならありがたい。
 お腹が空くと拓斗は機嫌が悪くなり、時に泣き出してしまうのだ。
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