極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「わーい、あたらしいおうち!」
 拓斗は新しい環境に戸惑うかと思いきや、のんきなものだ。
 私が風邪を引いたときに一度来たことがあるため、文房具の場所まで把握している。
 早速、持ってきた折り紙をハサミで切って何か作っている。
 集中してやっているから、引っ越し作業の妨げにならなくてありがたい。
 片付けがひと段落し、みんなで昼食だ。
 私が風邪を引いた日から、料理ができることを私にアピールしたかったらしい拓海さんが、たらこのパスタを作ってくれる。

「おいしいです」
「そうだろう?」

拓海さんは得意げに笑う。
そして拓海さんは、「あ、そうだ」と思い出したように言った。

「週末、拓斗を母さんに預けてふたりで出かけないか?」
「お母様にですか?」
「ああ。母さんも孫の面倒が見たいようだし、ちょうどいいだろう」

 私に両親がいないため、保育園以外に拓斗を預けたことはないけれど、拓斗は人見知りしないからきっと大丈夫だろう。

「はい。楽しみです」

週末が待ち遠しくて、笑顔が溢れた。
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