私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
「掃除して怒られることなんてあるんですね! 人生初です! 金持ちって不便ですね」
「そんなことを言う令嬢はいらっしゃいませんよ」
「私、メイドだったんですよ。それがなぜかこんなことに」
「玉の輿、うれしくないんですか? 毎日会いに来て、ベタ惚れじゃないですか」
確かに彼は毎日のように来る。が、決して愛ゆえではない。
昨日だってまったく色っぽいやりとりはなかった。
「良い運気をもらうんだ」
と抱き着いてくるから、両腕を伸ばして引き離した。
「私の運が減ったらどう責任とるんですか」
「結婚したら総量が同じにならないか?」
「なりません。返してください」
「じゃあ君から抱き着いて」
「返さなくていいです」
そんなことばっかりで、まったくロマンチックにはならない。
「開運グッズだよ。役に立ったならいいけど」
一鈴のつぶやきに、玉江は首をかしげた。
弟の陽太からメッセージが来たのは夜になってからだった。
『ちゃんとやってる?』
それだけの文章に、涙が出そうだった。
偽装婚約の契約は、あと二週間ほどで終わる。
辞めちゃった、と帰ったらみんな驚くだろうか。
——でもきっと温かく迎えてくれる。母はごちそうを作ってくれて、父や弟たちは遠巻きに照れ臭そうに立って、妹はきっと大はしゃぎだ。
みんなのためにも五千万を稼いで帰らないと。
一鈴はスマホをぎゅっと握りしめた。
翌日も一鈴は暇だった。
暇すぎて、ダイヤのペンダントを洗うことにした。
ダイヤは使っている間に皮脂などでくすんでしまう。
ぬるま湯を用意して、中性洗剤を溶かす。20分ほどつけてから、ぬるま湯でよくすすぐ。
最後はキッチンペーパーで優しく水分をふきとった。
これだけで輝きをだいぶとりもどした。宝石によってはこの方法は使えない。
莉衣沙はヒットコッターで順調にフォロワーを増やしていた。
中辻龍之介とも仲良くなったようで、お見舞いに来てくれました! とうれしそうなツーショット写真が上がっていた。
「そんなことを言う令嬢はいらっしゃいませんよ」
「私、メイドだったんですよ。それがなぜかこんなことに」
「玉の輿、うれしくないんですか? 毎日会いに来て、ベタ惚れじゃないですか」
確かに彼は毎日のように来る。が、決して愛ゆえではない。
昨日だってまったく色っぽいやりとりはなかった。
「良い運気をもらうんだ」
と抱き着いてくるから、両腕を伸ばして引き離した。
「私の運が減ったらどう責任とるんですか」
「結婚したら総量が同じにならないか?」
「なりません。返してください」
「じゃあ君から抱き着いて」
「返さなくていいです」
そんなことばっかりで、まったくロマンチックにはならない。
「開運グッズだよ。役に立ったならいいけど」
一鈴のつぶやきに、玉江は首をかしげた。
弟の陽太からメッセージが来たのは夜になってからだった。
『ちゃんとやってる?』
それだけの文章に、涙が出そうだった。
偽装婚約の契約は、あと二週間ほどで終わる。
辞めちゃった、と帰ったらみんな驚くだろうか。
——でもきっと温かく迎えてくれる。母はごちそうを作ってくれて、父や弟たちは遠巻きに照れ臭そうに立って、妹はきっと大はしゃぎだ。
みんなのためにも五千万を稼いで帰らないと。
一鈴はスマホをぎゅっと握りしめた。
翌日も一鈴は暇だった。
暇すぎて、ダイヤのペンダントを洗うことにした。
ダイヤは使っている間に皮脂などでくすんでしまう。
ぬるま湯を用意して、中性洗剤を溶かす。20分ほどつけてから、ぬるま湯でよくすすぐ。
最後はキッチンペーパーで優しく水分をふきとった。
これだけで輝きをだいぶとりもどした。宝石によってはこの方法は使えない。
莉衣沙はヒットコッターで順調にフォロワーを増やしていた。
中辻龍之介とも仲良くなったようで、お見舞いに来てくれました! とうれしそうなツーショット写真が上がっていた。