KISSでチェンジ!
 思わず口に出してしまった。
 真面目えな委員長と紫の下着という組み合わせが合致せず、混乱している証拠だ。

 それにくわえて制服の上からではわからない豊満なバストのせいでもあった。
「あ、これ可愛いでしょう?」

 委員長が嬉しげに微笑む。
「え、うん、かわいい、けど……」

 しどろもどろになってなんと返事をしていいのかもわからない。
 っていうか女子たちはこういう会話を普通にしているんだろうか。

「紫なんて私のイメージじゃないかもしれないけど、下着くらいは好きなものをつけたくて」
 委員長は照れくさそうに微笑んだ。

 その顔は今まで見たことがないほど可愛くて、可憐で、清楚で、それでいて大人の階段を確実に登っている色気も感じた。
 その、瞬間だった。
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