KISSでチェンジ！

☆☆☆

放課後になっても純は良明と行動を一緒にすることはなく、1人で先に帰っていってしまった。
良明が追いかけて教室を出たときにはもう、純の姿は見えなくなっていたのだ。

「本当に喧嘩したの？」
しかたなく1人で帰り支度を進めていると委員長が心配そうな顔でそう質問してきた。

良明はさっぱりわからないと、左右に首をふる。
「そっかぁ、原因がわからないんじゃどうしようもないよね」

親身になって考えてくれているようで、委員長は顎に手を当てて考え込んでしまった。
「まぁ、結構振り回してるしな……」

思い返してみればストーカーの件も読者モデルの件もそして小説のモデルの件も自分から首を突っ込んだことだ。