KISSでチェンジ!
☆☆☆

 良明に呼び出しの手紙がふたたび届いたのはそれから三日後のことだった。
 春の日差しは日に日に強くなってきていて、校舎内でも盛のついた男女が肩を並べてあるく光景が増え始めた。

 最初は高校に馴染むことでいっぱいだった生徒たちはみんなそれぞれの青春を見つけ始めている。
そんな最中のことだった。

「また、呼び出された」
 仏頂面を下げて良明は純の眠りを妨げにやってきた。

 貴重な十五分休憩は純にとってトイレに立つか、惰眠を貪るかの時間である。
その中に友人との会話も入っているものの、今の気分は惰眠を貪りたかったので、つい良明をにらみあげてしまう。
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