KISSでチェンジ!
 良明は校内でも目立つタイプだから、下駄箱に手紙が入っていれば誰だって気になる。
純だって、つい手を伸ばしてその中身を確認してしまうかもしれなかった。

「そうか。そういうことか」
 今度は納得したように何度も頷く。

「でも、名前もわからない人からの呼び出しはちょっと怖いな」
 本当に怖がっているのかどうかも怪しい無表情でそう言う良明に純は笑った。

 確かに、最近の良明は誰かに見られていると言ったり、実際に隠し撮りなんかもされていて、怖い経験もしている。
それでも文字を見る限り相手は女子で間違いないだろう。

「大丈夫だと思うけどなぁ?」
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