【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
そのお言葉に、ハッとする。……私、そんなにも苦しそうな顔をしていたんだろうか?
「それ、は……」
顔を覆って、彼から逃げようとする。でも、手首を掴まれて、顔から手をどけられて。物理的に逃げることも、視線から逃げることも、出来なくなってしまう。
彼の目が私を映している。咎めるような色はない。ただ、純粋に心配されている。
「その、先ほどのが、苦しくて……」
嘘だった。確かに先ほど口を塞がれたときは苦しかった。だけど、ラインヴァルトさまのお隣に別の女性が並ぶことを想像するよりは……ずっと、マシだった。
胸が重くずんと痛むたびに、自分の心の狭さに苦しくなってしまうから。
「確かに、それもあったかもしれない。……悪かった」
「そ、んな」
彼が軽く頭を下げてくるのを見て、私の中に罪悪感がひしひしと湧き上がってくる。
……正直に、お話してしまおうか。そう思って、けどダメだって思う。重たい女にはなりたくない。そもそも、私はこのお方にとってどういう存在なのか。それさえはっきりとしていない今、彼を縛り付けることなんてしたくない。
「……その、わ、たしは」
震える声で、なんとか言い訳を紡ごうとする。
「私は、ただ、あなたさまに幸せになっていただきたいだけ、で……」
それは間違いない私自身の気持ちのはずなのに。どうしてこんなに苦しいのか。おかしい、おかしい。まるで、自分自身の気持ちに嘘をついているみたい。
「それ、は……」
顔を覆って、彼から逃げようとする。でも、手首を掴まれて、顔から手をどけられて。物理的に逃げることも、視線から逃げることも、出来なくなってしまう。
彼の目が私を映している。咎めるような色はない。ただ、純粋に心配されている。
「その、先ほどのが、苦しくて……」
嘘だった。確かに先ほど口を塞がれたときは苦しかった。だけど、ラインヴァルトさまのお隣に別の女性が並ぶことを想像するよりは……ずっと、マシだった。
胸が重くずんと痛むたびに、自分の心の狭さに苦しくなってしまうから。
「確かに、それもあったかもしれない。……悪かった」
「そ、んな」
彼が軽く頭を下げてくるのを見て、私の中に罪悪感がひしひしと湧き上がってくる。
……正直に、お話してしまおうか。そう思って、けどダメだって思う。重たい女にはなりたくない。そもそも、私はこのお方にとってどういう存在なのか。それさえはっきりとしていない今、彼を縛り付けることなんてしたくない。
「……その、わ、たしは」
震える声で、なんとか言い訳を紡ごうとする。
「私は、ただ、あなたさまに幸せになっていただきたいだけ、で……」
それは間違いない私自身の気持ちのはずなのに。どうしてこんなに苦しいのか。おかしい、おかしい。まるで、自分自身の気持ちに嘘をついているみたい。