【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
それは突然のことだった。
いつものようにいろいろと考えつつ王城の廊下を歩いていると、後ろから「ねぇ」と声をかけられた。
だから、そちらに視線を向ける。そこには、ウェーブのかかった長い赤色の髪の毛を持つ女性が一人。
彼女は私の顔を見て、口元を歪める。
「ねぇ、あなたがテレジア・エーレルト?」
直球の問いかけに、返事を少し迷う。だって、明らかに好意的じゃない。
どうしようかと迷っていると、彼女が私にぐいっと顔を寄せてくる。その真っ赤な目が、私一人だけを映している。
「……は、はい」
困って、結局認めてしまう。
そもそも、ここで否定しても遅かれ早かれバレてしまう。ならば、自ら正直に肯定したほうがいい。その一心だった。
「ふぅん」
彼女は私のことを頭の先からつま先まで見つめてくる。吟味するような視線が居心地悪くて、自然と身を縮めた。
「ま、いいわ。じゃあ、ちょっとこっちに来て」
「えっ……」
いきなり手首を掴まれて、私は拒否する間もなく彼女に引っ張って行かれる。
華奢な彼女のどこに一体こんな力があるのか。それを謎に思うくらい、強い力だった。
(……どう、しよう)
このままついて行っていいはずがない。
それはわかるのに、なんだか拒めなくて。……私は、結局ずるずると彼女についていく。
いつものようにいろいろと考えつつ王城の廊下を歩いていると、後ろから「ねぇ」と声をかけられた。
だから、そちらに視線を向ける。そこには、ウェーブのかかった長い赤色の髪の毛を持つ女性が一人。
彼女は私の顔を見て、口元を歪める。
「ねぇ、あなたがテレジア・エーレルト?」
直球の問いかけに、返事を少し迷う。だって、明らかに好意的じゃない。
どうしようかと迷っていると、彼女が私にぐいっと顔を寄せてくる。その真っ赤な目が、私一人だけを映している。
「……は、はい」
困って、結局認めてしまう。
そもそも、ここで否定しても遅かれ早かれバレてしまう。ならば、自ら正直に肯定したほうがいい。その一心だった。
「ふぅん」
彼女は私のことを頭の先からつま先まで見つめてくる。吟味するような視線が居心地悪くて、自然と身を縮めた。
「ま、いいわ。じゃあ、ちょっとこっちに来て」
「えっ……」
いきなり手首を掴まれて、私は拒否する間もなく彼女に引っ張って行かれる。
華奢な彼女のどこに一体こんな力があるのか。それを謎に思うくらい、強い力だった。
(……どう、しよう)
このままついて行っていいはずがない。
それはわかるのに、なんだか拒めなくて。……私は、結局ずるずると彼女についていく。