捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
「ギード、調子はどうですか? どこか痛かったりしませんか?」
ヴィリバルトさんの声に反応するように、巨大なもの――ドラゴンが身をよじる。
ドラゴンは折りたたんだ翼をちょっとだけ広げた。
「私は大丈夫ですよ。ヴィリのほうこそ、なにか変わったことは――」
ドラゴンの目が私を捉えた。
ドラゴンに対してのあいさつなどわからない。迷った末に会釈をする。
「ど、どうも」
声が上ずっている。なんか、今までにないほど緊張していた。
あれだけ楽しみにしていたのに、今では緊張のほうが上回っている。どうしてなのかはわからない。
「ギード、彼女はメリーナさんです。これからしばらく一緒に住むので、紹介しようと思いまして」
「メリーナです。よろしくお願いします……」
このあいさつで合っているのか。不安を胸に抱きつつ、私は頭を下げる。
ドラゴン――ギードさんは私とヴィリバルトさんを交互に見て、ツンと顔を背けた。
「別に構いません。私とヴィリは仕事上のパートナー、プライベートのことなど知らなくてもいいのです」
なんだか、拗ねている風に見えるのは気のせい?
「だから、事後報告でも全然気にしていませんよ。えぇ、私は心が広いので……」
絶対に拗ねている。
ヴィリバルトさんの声に反応するように、巨大なもの――ドラゴンが身をよじる。
ドラゴンは折りたたんだ翼をちょっとだけ広げた。
「私は大丈夫ですよ。ヴィリのほうこそ、なにか変わったことは――」
ドラゴンの目が私を捉えた。
ドラゴンに対してのあいさつなどわからない。迷った末に会釈をする。
「ど、どうも」
声が上ずっている。なんか、今までにないほど緊張していた。
あれだけ楽しみにしていたのに、今では緊張のほうが上回っている。どうしてなのかはわからない。
「ギード、彼女はメリーナさんです。これからしばらく一緒に住むので、紹介しようと思いまして」
「メリーナです。よろしくお願いします……」
このあいさつで合っているのか。不安を胸に抱きつつ、私は頭を下げる。
ドラゴン――ギードさんは私とヴィリバルトさんを交互に見て、ツンと顔を背けた。
「別に構いません。私とヴィリは仕事上のパートナー、プライベートのことなど知らなくてもいいのです」
なんだか、拗ねている風に見えるのは気のせい?
「だから、事後報告でも全然気にしていませんよ。えぇ、私は心が広いので……」
絶対に拗ねている。