捨てられ令嬢ですが、一途な隠れ美形の竜騎士さまに底なしの愛を注がれています。
昼食を済ませ、出かける準備をする。といっても、大したことはしない。軽く身だしなみを整えるだけ。
言われたとおりに部屋の前で待っていると、ヴィリバルトさんが迎えに来てくれた。
「お待たせしました。時間がかかってしまって、すみません」
彼がぺこりと頭を下げる。気にしないでほしいのに。
「私が早く待っていただけですので、お気になさらず」
笑って返すと、彼はほっとしたように胸をなでおろした。
「そう言ってもらえると助かります。では、行きましょうか」
うなずいた私を見て、彼は歩き出す。私は彼のあとに続く。
「探し物をしていたんです。こちらをどうぞ」
言葉の意味を理解するよりも前に、頭にぽすんとなにかが載せられる。触れてみると、どうやら帽子のようだ。
「少々歩くことになるので、日よけがあったほうがいいでしょう。こんなものしかないんですが……」
申し訳なさそうな彼だけど、逆にこちらが申し訳ない。だって、気を遣わせたみたいだもの。
言われたとおりに部屋の前で待っていると、ヴィリバルトさんが迎えに来てくれた。
「お待たせしました。時間がかかってしまって、すみません」
彼がぺこりと頭を下げる。気にしないでほしいのに。
「私が早く待っていただけですので、お気になさらず」
笑って返すと、彼はほっとしたように胸をなでおろした。
「そう言ってもらえると助かります。では、行きましょうか」
うなずいた私を見て、彼は歩き出す。私は彼のあとに続く。
「探し物をしていたんです。こちらをどうぞ」
言葉の意味を理解するよりも前に、頭にぽすんとなにかが載せられる。触れてみると、どうやら帽子のようだ。
「少々歩くことになるので、日よけがあったほうがいいでしょう。こんなものしかないんですが……」
申し訳なさそうな彼だけど、逆にこちらが申し訳ない。だって、気を遣わせたみたいだもの。