イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
「しょっ、庶民の代表みたいなわたしが、お金持ちの人と付き合うだなんて……おかしいよね」
「いや、違う。家柄とかは関係なくて。真面目に頑張ってる西森さんが、あんな遊んでばかりで留年するような男と付き合ってるなんて。もったいないって思って」
三原くん……。
「西森さんは、一堂センパイのことが好きなの?」
「そりゃあもちろん、き……」
って、まずい。思わず正直に『嫌い』と答えそうになってしまった。
わたしは、慌てて口を噤む。
好きかどうかと聞かれたら……たぶん、その逆。一堂くんは、わたしにとっては彼が苦手なトマトと一緒だけど。
さすがにここでは、本当のことは言っちゃダメだ。
「うん。好き……だよ?」
だって、表面上は付き合ってることになっているのだから。ここは嘘でも『好き』って答えないと。怪しまれる。
「……本当に?」
疑いの眼差しで、わたしを凝視する三原くん。