イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
そんな彼に、わたしは内心冷や汗ダラダラ。
そもそも、三原くんはどうしてわたしにこんなことを聞いてくるんだろう。
まだこちらをじっと見てくる三原くんに、思わず目を逸らしてしまいそうになるけれど。
なんとか堪えて、わたしは彼の目を見ながら答える。
「うん。もちろん、本当だよ。そもそも相手のことを好きでないと、付き合ったりはしないから」
「……そう。西森さんが、ちゃんと先輩のことを好きなら良いんだけど」
なんとか信じてもらえたみたいで、ホッとする。
「でも、僕は……。一堂先輩のことは、嫌いだな」
嫌い……か。
「ごめんね? 西森さんの彼氏なのに、失礼なことを言ってしまって」
「ううん」
一堂くんは、はたから見たら遊び人かもしれないけど。たまに、嫌なこともしてくるけど。
ああ見えて、意外と良いところもあるんだよ?
落とし物の持ち主を、一緒に探してくれたり。
トマトが苦手なのに、わたしのためにトマトのキャラメルをわざわざ買ってくれたり。
わたしの作った卵焼きを、美味しいって言ってくれたり。
思い出していたら、無意識に笑みがこぼれる。
今思ったことを、三原くんにも教えてあげたいなって思ったけど……。
彼のそんな一面は、わたしだけが知っていたいとも思ったので、今は言わないことにした。