メンヘラ・小田切さんは今日も妻に貢いでいる
小田切さんはサンタさん
今日は、クリスマス。

朝から雪もちらついていて、ホワイトクリスマスになると朝からTVで言っているくらいだ。


亜夢と翠李にとって、夫婦として初めてのクリスマスだ。
そして、結婚一年目のクリスマス。

朝から二人は、ニコニコして楽しそうだ。
仕事も休みを取り、デートに繰り出していた。

「翠李ちゃん、何が欲しい?
何でも買ってあげるよ!」

「うーん…
亜夢さんとお揃いの物!」

「フフ…!
そうだね!
何が良いかな〜?」

「アクセサリーは、沢山あるし…」

「そうだね!」

「あ!服は?
パーカーとか、靴でもいいな!」

「そうだね!
そうしよう!」

色々、見て回る。
「亜夢さん、このトレーナー可愛いよ!」
「だね!
翠李ちゃんが着ると、もっと可愛いよ!」

「あ!これもー!」
「翠李ちゃんが着ると、流行るんじゃないかな?
それくらい、可愛い!」

「でも、シンプルなのも捨てがたいな!」
「翠李ちゃんが可愛すぎるから、そのくらいが落ち着いてていいかもね!」

「………」
「ん?翠李ちゃん?」

「亜夢さんも考えてよ!」
「え?
翠李ちゃんが着ると、全部可愛いからどれでもいいよ!」

「えー、なんか“どうでもいい”みたいじゃん!」
「は?そんなことないよ?
翠李ちゃんは、世界一可愛いんだよ?
どうでもいいことなんか、存在しないんだよ?」

「………」
(なんか、噛み合ってない気が……(笑))

「ん?」

「ううん!
亜夢さん」
「ん?」

「亜夢さんに決めてもらいたい!」
「え?」

「“いつもみたいに”亜夢さんが決めて?」
「わかった!」

真剣な表情になり、一つ一つ服を見定める。

「………ん!翠李ちゃん、これにする!」
「うん!」

シンプルだが、アクセントにブランドのロゴが入ったペアパーカーだ。

購入して、すぐに着替えた二人。

「はぁ…可愛い…//////
翠李ちゃんが可愛すぎて、苦しいよ…//////
しかも、お揃い着れるなんて……!」
感激している亜夢。

「大袈裟だよ…(笑)」
翠李はクスクス笑っていた。


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