α様は毒甘な恋がしたい


「フフフ。孝里もまだ、美心ちゃんの正体に気づいていないみたいだし、内~緒!」

「私にたくさんのハテナを植え付けないでください!」


「改めて……」


 なんだろう?

 
「美心ちゃん、本当にごめんなさい。憎しみに支配されていたせいで、美心ちゃんにものすごく酷いことをしてしまって」

「かっ、顔を上げてください。オメガを恨んでしまう祈さんの気持ちは、ちゃんとわかりましたから」


「じっとしてて。今、手足の縄をほどいてあげるから」

「きつく縛ってありますよね? ほどけますか?」

「華奢に見えて私、けっこう怪力なのよ。89盗ファンには内緒ね。私の美女イメージが壊れちゃう。よし、ほどけた」

「手足が自由になりました。ありがとうございます」


「あー、美心ちゃんの真っ白な肌に、縄アザができてる。痛かったでしょ?」

「大丈夫です。戒璃くんにフラれた時の心の痛みを100としたら、0.1くらいなので」

「フフフ。戒璃に伝えとく」

「ひゃっ、それはやめてください」

「アハハ、冗談よ」

「もう、祈さんったら」

< 487 / 570 >

この作品をシェア

pagetop