α様は毒甘な恋がしたい
「とりあえずここから逃げ出しましょう。あの男に気づかれないように」
「あの男?」
「ルキよ」
「あっ、戒璃くんのお……」
「言っておくけど、あの男は戒璃の親族ではないわ」
「違うんですか?」
「ヒートテロを実行してしまった私より、何億倍も危険な男」
「でもお会いした時に、叔父って名乗ってましたけど……」
「私が戒璃と出会う直前だから、もう2年以上も前ね。ルキは私に接触してきたの」
「接触?」
「オマエの復讐に協力してやるから、八神戒璃を見張れって。私たち3人を引き合わせて、一緒に住まわせ、バンドを組ませたのもルキ。今回のヒートテロも彼にそそのかされたわ」
「なんでそんなことを?」
「裏切者の戒璃のことを、どうしても許せないのよ。あの男は」
「戒璃くんとルキさんは、どういった関係なんですか? なんで戒璃くんは、恨まれているんですか?」
「今は逃げるのが先。詳しい話は身の安全を確保してから話すわ」
「あっ、はい」