腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー



 その時、『ぐううう』と、私のお腹が大きな音を鳴らした。

「奢ってやるから変な意地、張るな」


 『ほら行くぞ!』と、あらかじめ車に置いていたシャツを私服の上から羽織った。私の腕を引っ張り、ショッピングモール内のレストランに連れ込む暖。


 ショッピングモールに来たことは何度かあるけれど、レストランには来たことがない。それこそ以前、『いつか特別な時に来れたらいいね』と、尚人と話していた。


 『いつか特別な時に来たい』場所に今、私は尚人ではない別の男と来ている。


「苦手なものある?」

「大丈夫。でも、コース料理とか食べ慣れてないから、優しいのが良い」


 暖は私にどういう食べ物が好きなのかを聞いて、暖の分の単品と私の分の単品を前菜含めてバランス良く頼んでくれた。


 尚人はこういう気遣いはできないけれど、暖は違う。


 女性慣れしているんだろうか。


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