腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
「ひ、久しぶり……です」
髪色がオレンジで耳にはたくさんのピアスを開けているぶーちゃん。
首には蛇模様のタトゥーまで入っている。長袖だけれど、袖の隙間からちらっと見えた手首にもタトゥーが入っているのが見えた。
「有栖川、ぎこちなさすぎだよ。東郷のところ手伝ってんの?」
「ご、ごめん。私の中のぶーちゃんが一致しないから。それに、BUSAのカズって凄く有名だから。なんだか凄い人と喋ってるようで……」
「そんなかしこまらないでよ。俺も東郷に有栖川の事情少しだ聞いたんだけど、大変なんだって?」
『詳しくは聞いてないから安心して!』と、私のプライバシーを詮索する気はないらしい、ぶーちゃん。
「――あ、うん。そうなの。私も暖にお願いしてて……」
すると、なにか感づいたように「へぇ、暖って呼んでるんだ?」と、満面の笑みを浮かべながら、ぶーちゃんは事務所の奥にいる暖に目線を向けた。
「……ぶーちゃん、良いからさっさとこっち来て、そこのソファーに座ってよ。印鑑持ってきたか?」
「うん。ベリが丘に越したら被害とは無縁になったから依頼しなくても大丈夫かなって思ってたんだけど、一昨日、事務所に行かなきゃいけない用があった時に、やっぱ、その、またつけられてて……」