天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
娘々のことをずっと妹のように思っていました。でも、娘々は成長してあっという間に私を追い越していってしまいました。今では、どちらが姉かわからないくらいです。まあ、見た目は明らかに私の方が年を取っているんですがね。

 精神年齢は娘々の方が高いですね。私の心は、あの方が亡くなったときのまま止まっています。

 簒奪帝が起こしたあの戦いのさなか、あの方とほんの一瞬だけ目が合いました。

『華蓮を頼む』と託されました。声は聞こえなくても、理解致しました。

 あの時から私は、命懸けで娘々を守ると決めたのです。

 いや~、それにしても最近の娘々は凄いですね。こんなことを言ったらアレですけど、あなたのお母様は、昔はこんなに切れ者じゃなかったのですよ。

 後宮妃時代から勉強が大嫌いで、簒奪帝から隠れるために田舎に身を寄せていた時も、娘々のために簡素な学堂を作ったのにまともに勉強していなかったですからね。

 学堂とはいっても、空き家になっていた平屋を綺麗にして、若い頃に都で教えていた経験があるという老人に給金を渡して教えてもらっていただけですが。
< 243 / 247 >

この作品をシェア

pagetop