教授の恋愛
木下と食堂に行った。

誰もいない真っ暗な食堂…。

電気を二つだけ付けて、隅っこに座った。


「松田のこと話すために小野さんを先に帰したのか?」


さっきからちょっと気になってたこと。

椅子に座ってすぐに聞いてみた。


「はい、そうですよ」


やっぱりな…。

思ってたとおりだ。


「本当は俺がおんぶしたかったんですけどね。舞岡さん先生にべったりだったから…」


たしかに。

すっげぇ力強く抱き着いてきたもんなぁ…。


「さっき羨ましかったな〜!」


つい昨日まで鋭い目を向けていた木下が…俺に笑顔を向けている。
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