学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。




「俺いま、この子狙ってんの。かなり手強いけどたのしーよ」


「だったらその子も連れてくればいーじゃん!べつにあたしたちは気にしないよ?」


「悪いけどおまえらの連絡先とかぜんぶ切っちゃった」


「………はあ!?!?ブロックしたってこと!?だから連絡してもぜんぜん返信こなかったの!?」


「たぶんね」


「ちょっ、ええ~!!やめてよそんなの…!特定作るとかありえないしっ、ちょっと藍くんっ!!」



だったらあたしと付き合ってよーーー!!と、エグいくらいの執着だ。

てか結局おまえらも狙ってたんかいってツッコミたくなる。


ただ隣に立っていただけで面倒なことに巻き込まれて顔を苦くさせる私のうで、引いては立ち去る藍さん。



「もうあーいうのとは縁切ったし、誓ってこれからも絶対しない。約束する」



べつに疑ってもいない私に、固く固く言い聞かせてきた。



「……私のどこを好きになったんですか」



いつ、なにがきっかけで。

無意識にも問いかけた私に、腕から手へと握る対象をスルリと変えてくる。



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