学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。
まあ2歳の差がここまで縮まったのは最近だし、それまでは私も藍さんのイメージはこっち側。
ただ真琴のお兄さんってだけで顔を合わす以外は、チャラい印象だらけだった。
「また遊ぼうよ~!そうだ夏休み!海とか行かない?」
「いいね!藍くんに見せたい水着あるんだ~。リョーヤとシンタローたちも誘っとく!!また同窓会みたいになって楽しいじゃん?」
隣に私がいたとしてもノープロブレムな彼女たちは、藍さんはそーいう人だって理解しているから。
隣に女を連れていたところで珍しくない、だからなに?それがどーしたの?と。
「あー俺、もうそーいうの一切だから」
「いっさいって?もう遊べないってこと?」
「そ。ひとりの女の子を大切にしたいんだよね。リョーヤたちと楽しんで」
「……きゃははっ!!なにそれー!冗談でしょ?つまんないよ藍くんっ!」
するとぐいっと引き寄せられた、無表情で聞いていた私の肩。
彼女たちにわざと見せしめるかのように主張してくる。