学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。




言葉ひとつひとつが残酷で。

言葉ひとつひとつが切なくて、苦しい。


でも温かさを感じられるから恨めなくて、こうして親友として特別でいられるならそれでいいは、本心。


たぶんこれは前に進めているんだと、模範解答がないから勝手に自分で納得してさ。



「おー、瀬戸?なにしてんのさこんなところで」



それから約20分後のことだ。

目の前から歩いてきた保険医は、浮遊するように校内を歩いていた私にストップをかけてくる。



「補習、追い出されました」


「追い出された?なんでよ」


「補習じゃない生徒は受けるべきじゃないって」


「ははっ、よくわからんな」



ほんと意味わかんないよ。

こんなにも真面目な生徒の気持ちを無下にする教師がどこにいる。


あれからおんぶして無事に遅刻することなく向かえたものの、私だけが茅(かや)の外。


赤点ではない生徒が補習に参加することが、どうにも社会科の先生には逆に不服だったらしい。



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