彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





(そういえば、高野舟槙(こうや しゅうま)は!?)





奴が転がっていた方を見れば、警官の手によって保護されていた。








「よかった・・・・・・。」

(死人は出なかったか・・・・・。)


「よくないっすよ、凛先輩!!?」
「凛君、死にかけたじゃないですか!!?」
「えっ!?」








私の独り言に返事が返ってくる。
それも、聞き覚えのある2人分の声だった。








「雷太!?涼子ちゃん!?」








声の主は、後輩の神楽坂雷太と、親友の小林涼子ちゃんだった。
2人の登場にギョッとする私。







「ど、どうしたんですか!?なぜ、2人がここにいるのですか!?」
「凛先輩、危うく殺されかけたんすよ!?なにがよかったですか!!?マジ、心配したんすからね!!?」
「神楽坂君の言う通りです!!凛君が無事で本当に良かった・・・!!」







そう言いながら、私に抱き着いてくる2人。
話が見えず・・・質問に答えてもらえなかったが、心配をかけたのは間違いない。








「ごめんね、2人共。心配してくれて、ありがとう。」








右手で涼子ちゃんを、左手で雷太を抱きしめる。







「凛君・・・!!」
「凛せんぱーい!!」







それでしがみつかれ・・・せま!つぶれる!と思いつつも、ヨシヨシと2人の頭をなでる。
友達に囲まれ、ホッと安堵していたのだが――――――――








「うわああああああああああああ!!!」








部屋中に響く絶叫。
思わず戦闘態勢を取り、声のした方を見る。





「抵抗するな!!」
「武器を捨てろ!!」
「大人しくしろ!!」


(あれは――――――――――!?)





見れば、警官達に取り囲まれたフルフェイスのヘルメットを着けた男が、鉄パイプを無茶苦茶に振り回していた。
警官達を近寄らせまいと、捕まらまいと、必死に抵抗していた。








「あの野郎・・・!」

(往生際が悪い。)








そう思い、雷太と涼子ちゃんから身体を離す。









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