彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
ウソでしょう!?ウソでしょう!?
「いくら、顔が同じでも瑞希お兄ちゃんと、感じの悪いお兄さんを間違えるなんて!!!」
「悪かったな。感じの悪い男で。」
「ああああああああああ!!!瑞希お兄ちゃんに嫌われてしまう――――――――!!!!」
「うるせぇ!!耳元で大声で騒ぐな!!・・・それだけ大声出せれば、問題ないな?」
そう告げると、私を踏み台に残して離れるヘルメットマンさん。
それで私はハッと我に返る。
「ちょ!?待って下さい!!」
「あん?甘えんなよ。テメーの手足の拘束は、他の奴に―――――――――――」
「助けて下さり、ありがとうございました!!」
「・・・あん?」
いくら、見間違えとはいえ、助けてくれた人にはお礼を言わなきゃいけない。
「僕を拘束していた誘拐犯を蹴散らして下さり、ありがとうございました!!おかげで自由になれました!!」
「・・・・・・・まだ、手足の拘束が解けてねぇだろう?」
「え?あ!?そうでした!でも大丈夫です!何とかします!」
そう伝えると、あからさまに不機嫌な顔になるヘルメットマンさん。
「チッ!クソが!」
舌打ちすると、私の方へ戻ってくるヘルメットマンさん。
私に至近距離まで近づくと、ヘルメットマンさんはポケットからバタフライナイフを取り出す。
「え!?ちょ!?何する気ですか!?」
それで思わず身構えてしまった私に刃物を向けると――――――――
ザク!ザクザク!
「あ。」
両手両足を拘束していたロープを切ってくれた。
〔★凛は解放された★〕
「あ、ありがとうございます!すみませんでした!ロープまで切ってもらって!」
「・・・だいたいの奴は、助けたらロープまで切れっていうけど、オメーは言わないのな。」
「え?あ・・・言われてみれば、そうかもしれませんね。」
「チッ!俺がオメーの面倒を見るのはここまでだ。」
慣れた動きでバタフライナイフをしまうと、今度こそ私に背を向けて離れて行くヘルメットマンさん。
「・・・親切だ。」
なんだかんだ言いつつ、助けてくれた。
フルフェイスのヘルメットを着けていないのに、優しくしてくれた。
(・・・本当にあの人が、『愛人の子供の血が~』とか言ったのだろうか・・・)
「大人しくしろ!」
「抵抗するな!」
「暴れるなよ!」
疑問を感じている間に、警察官達が誘拐犯達を拘束していく。