彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
よかった!!
本当に良かった!!
警察で身元がバレて、親まで呼び出されることまで想像してたから、連行を免れて本当に良かった!!
これもすべて―――――――――
「ありがとうございました、ヘル、柊護さん!」
ヘルメットマンさんのおかげだ!!
感謝の気持ちを伝えれば、目だけで私を見ながらヘルメットマンさんは言った。
「お前、龍星軍の4代目として、余罪があるだろう?警察行って、そのままパクられると、こっちの都合が悪いからな。」
「え?」
確かに余罪はあるけど、都合が悪いって―――――――――――あ!?
(もしかして、助けた代わりにドナーになれって言うんじゃ!!?)
可能性はある!!
ヘルメットマンさんのお母さん、18歳未満の私に法律の抜け道があるからとか言って、ドナーになるように迫ったほどだ!!
口ひげのクソ野郎に関しては、「DNA鑑定しろ!!ドナーになれ!!」としか言わないクソ親父だった!!
(助けた見返りを要求される!!?)
そんな思いで、ヘルメットマンさんの目を見ながら聞いた。
「あの・・・僕の警察行きを助けてくれたのは、なにか下心があるからですか・・・?」
「下心ぉ!?」
「凛君!?」
驚く雷太と涼子ちゃんをよそに、好きな人と同じ顔の人をジッと見つめる。
これに相手は、ハアー・・・とため息をつくと、ポケットから煙草とジッポを取り出す。
そして、警戒心いっぱいの私の前で煙草をくわえると言った。
「おりゃ、ゲイでもホモでも朝霧モニカでもねぇから、オメーに欲情しねぇーよ。」
「な!?モニカちゃんは女の子です!!ゲイとホモと一緒にしないで下さい!!」
「ほぉ~オメーあれが女に見えんのか?」
「そうです!!」
「へっ!マイノリティー精神があって、けっこう、けっこう。」
そう言いながら、ジッポで煙草に火をつける。
香水のような癖のある香りが、私のところまでただよってきた。