彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)






「あ、良い香り。」
「宗方烈司が吸ってる安もんとは違うからな。」
「お高いのですか?」
「獅子島伊織なら余裕で買えるだろう。」






口から煙草を離すと、フーと煙を吐きながら言うヘルメットマンさん。







(どうしよう・・・・・何考えてるか、全然わからない・・・)

とりあえず、メンチきってる雷太と、不安げに私の服の裾をつまんでる涼子ちゃんを守らねば!!








そう思ったので、再び煙草をくわえたヘルメットマンさんに、勇気を出して話しかけた。








「あの!えーと・・・・・これから・・・僕らをどうする気ですか・・・?」
「オメーに関しては灰皿にする。」
「え?」








意味を理解する前に、シルキロールをずらされた。








「うわ!?」

「凛先輩!!」
「凛君!?」


(素顔見られちゃう!!)








私のシルキロールを、ずらす手を振り払おうとすれば、あごをつかまれる。








「う、え!?」








同時に、口に違和感を覚える。








「もういらねぇーからやるよ。」








そう語るヘルメットマンさんの口から、たばこが消えていた。
ヘルメットマンさんの吸っていたたばこは、私がくわえる形で、私の方に移動していた。









「・・・・・・・・・・・え?」
「不細工はデマか。ベビーフェイスかよ。」









私の目を見ながら言うと、口元だけで笑う大人の男。









(瑞希お兄ちゃん・・・!!)









瑞希お兄ちゃんと同じ顔をした男性に、胸が高鳴る。









「お家に帰れ、ガキども。」









そう言い残すと、私達に背を向けるヘルメットマンさん。
そして、ヘルメットマンさんは部屋から出ていってしまった。









「・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」









後に残されたのは、ポカーンとする私と雷太と涼子ちゃんの3人。









「・・・・・・・・ど、どういう意味でしょう?」
「あいつ、家に帰れって言ったから――――――」
「好きにしろってこと・・・?」









お互いに顔を見合わせながら、あっさり立ち去ったヘルメットマンさんの言葉の意味を紐解く。









「あ!?つーか、あいつ!!凛先輩に煙草くわえさせやがっ―――――――――!?あ!?凛先輩の素顔、可愛いじゃないっすか!?なんで隠すんすか!?」
「本当ですね!初めて見ましたが、可愛いです・・・♪」
「あっ!!?」









そう言われ、瑞希お兄ちゃんにしか見せていない素顔をさらしていることに気づく私。









「み、見ないで下さい!!忘れて下さい!!」









口から煙草を取ると、急いでシルキロールを元に戻す。
片手で戻しにくかったので、雷太に言った。















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