彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「ヤキを入れるのも、タバコのポイ捨てもダメです!!タバコはごみ箱に捨てましょう!!」
「そうしましょう、神楽坂君!凛君がやめてって言ってるから、ここは凛君の意思を尊重しましょう!?」
「くっそ~!!腹立つな!!あのクソ野郎!!」
私と涼子ちゃんの言葉を受け、振り上げていたたばこを持つ手を下ろす雷太。
「とりあえず、タバコは僕が持ちますから。ほら、返して。」
「・・・うっす。」





ブスッとした顔で、私に短くなったタバコを渡す中学生。





「あ、どうしよう。タバコの火が、まだついたままだ。」
「凛先輩、そういう時は、壁にでも押し付けて消せばいいんすよ?」
「え?そうなの?」
「俺はそうしてます。」
「そうですか、それは――――――――――!?え!?雷太、タバコ吸ってるの!?」
「押忍、吸ってます!」
「ダメだよ!成長期なのに大きくなれないよ!?」

(とは言ったけど、これ以上成長するのもどうだろう・・・・・)





〔★雷太は身長170cmだ★〕





「法律違反だし、身体にも悪いから、やめなさい。」
「え!?ツッパリがタバコ吸わないって、変じゃないっすか!?」
「令和は多様化の時代だよ!あ!?そうなると――――――雷太がタバコをするのも、個人の自由になるのかな?注意したらまずかった・・・??」
「・・・凛先輩が吸うなって言うなら、吸わないっすけど・・・」
「えーと、どうしよう・・・!?吸わせない方が、雷太のためなのかな・・・!?」
「ちなみに凛先輩、吸ってるんすか?」
「ううん。背が伸びなくなるから吸わないよ。」
「じゃあ俺、今日から煙草やめます!」
「え!?別に僕がダメとは言っちゃったけど、無理しなくても――――――――」
「リスペクトしてる凛先輩とおそろいがいいんす!!」





そう言うと、にっこりと笑う雷太。





「凛先輩!クソッたれのたばこを、どうぞ!」
「あ、うん・・・・・雷太は、ヘルメットマンさんをクソッたれ認定したのか?」
「そうっすね!」
「彼に借りを作った立場ってことは、忘れちゃダメだよ?」





そう言いながら、受け取ったタバコの燃えている部分を壁に押し付ける私。
それで火は消えて、燃えカスになり果てる煙草。











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