彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「あ!!?あれ、凛先輩じゃねぇ!?」
「え!?どこですか!?」
思わず、身を乗り出して前を見れば、バイクに2人乗りしている凛君の後ろ姿が見えた。
「凛先輩!!」
「凛君!!」
同時に声を上げた瞬間――――――
ドーン!!
「「え!!?」」
私達の目の前で、凛君の乗るバイクが車に横からぶつけられた。
「凛君っ!!」
「凛先輩――――――――――!!」
叫んでみるけど、遠すぎて・・・私達の声は届いていない。
そうしているうちに、キレイな姿勢で受け身を取った凛君が、一緒にいた人と一緒に車に押し込められてしまった。
「凛先輩っ!!?」
「ゆ、誘拐!?」
「だよな!?さらわれてんよな!!?」
私のつぶやきを聞き返された時、凛君を乗せた車は発進する。
それも結構なスピードで。
「追いかけて下さい!!神楽坂君!!」
「言われなくても逃がしゃしねぇーよ!!!」
追い付けそうで追いつけない距離で、凛君をさらった車を追跡する私達。
私はポケットに入れていたスマホを取り出すと、すぐに行動に出た。
「もしもし!」
〈はい、もしもし。事件ですか?事故ですか?〉
「事件です!!」
110をタッチし、日本警察に助けを求めた。
〈どのような事件ですか?〉
「凛君が!友達が!バイクで二人乗りをしていたところを、故意に車が横からぶつかって転倒させた挙句、凛君を、私の大切な男の子を誘拐しました!」
〈現場はどちらですか?〉
「東山高校の裏交差点付近です!」
〈通報してくれているあなたは、そこにいるのですか?〉
「いいえ!誘拐犯の車を追跡しています!」
〈追跡!?危険な真似をしないで下さい!〉
正直に答えたら怒られてしまった。
確かに・・・逆の立場なら、私も怒るわよね。
納得しつつも、言葉を続けた。