彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
〈貴様!!俺が部落者だから、差別するのか!!?俺が部落の出身だから、頭を下げて頼んでるのに断るのか!!〉
「はあ?ちげーし!つーか、電話越しに頭下げてるかなんてわかるかボケ!」
〈差別だ差別!!部落者を差別しやがったなクソガキ!!部落差別は犯罪なんだぞ!!?俺が訴えれば、お前も瑞希も刑務所行きだ!!〉
「なんでそこで部落の話になるんだよ!!俺はお前がイヤであって、部落が嫌なわけじゃねぇーんだよっ!!」
〈部落者のわしを嫌だと言ったな!!?差別だ!!電話を切ることは許さんぞ!!お前がどれだけ卑怯な人間か、とことん言い聞かせて思い知らせてやる!!〉
(うわ~めんどくさー・・・)
ヒートアップする相手に、怒りを通り越して疲れを感じる。
〈部落者であるわしをいじめると、どうなると思う!!?令和の時代は差別する人間に容赦はしない!!SNSを、TikTokを活用して、お前の個人情報を拡散することもできるんだぞ!!凛道蓮という中学生は、積極的に部落差別をし――――――――〉
(うるさいからもういいや。)
「すみません、電池がなくなりました~」
ポン!
「「あ。」」
「うははは!」
本題からズレ、マシンガントークが始まったので、私はウソをついて電話を切った。
〔★凛は言いがかりから離脱した★〕
「凛君!切っちゃってよかったのですか!?」
「だって、めんどうくさいんだもん。」
「めんどうくさいって・・・」
「いや、それでいいよ、蓮君。高野槙雄さんのようなタイプといくら対話しても、話が平行線にしかならない。」
「そうですね。俺は、奴の言いなりになって、折れる気はないですからね。」
「つーか今の奴、頭おかしいんじゃねぇーの!?凛先輩、一言も部落差別なんて言ってねぇーのに!!」
「神楽坂君の言う通りです。部落者だと言ってましたが・・・教科書で習ったのと違ういますね・・・。」
「どんな世界でも、善と悪があるということだよ。」
「シゲ先生。」
困惑する雷太と涼子ちゃんに、シゲ先生は語る。