無自覚なまま、愛を蓄えて。
プロローグ


闇夜に光り輝く華の蕾。


その蕾は、誰かの“愛”がないと咲き誇らない。その蕾を見つけたのは誰もが恐れ、羨む人物。


透き通った陶器のような美しい肌、センター分けされた黒髪ストレート。すらっと伸びた身長は180センチをゆうに超える。


その人が通れば道は勝手に開き、近づかない。女の子が彼を見ようものなら誰でものぼせて卒倒してしまうだろう。


おまけに街1番の実力者。


喧嘩をすれば負け知らず。その“組織”は別名“極上の勇者”とも呼ばれていた。


そんな組織の中に迷い込んだひとりの女の子。



「お前……俺に愛されとけ」



誰にも執心しないと有名な彼がひとりの女の子を溺愛中!?


危険で甘くてとろけそうなその監獄は、彼女を甘く縛り付けるのだった……。
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