拗らせ女の同期への秘めたる一途な想い

「ふざけてないよ。私に彼氏なんていない!」

「いるだろうが、俺が」

「えっ?」

「えってなんだよ」

「なんだよって、巧こそなにを言ってるの?」

私の耳はおかしくなったんだろうか。
巧が彼氏?
 
「すみれこそ、なに言っているんだ。俺とお前は付き合っているだろ」

「えっ?は?なに、それ……」

聞き間違いだろうか。
巧は当たり前のように、私と付き合っていると言っている。
本当に意味がわからない。
疲れすぎて私の脳がバグってるのかな。

「おい、ちょっと待て。俺はずっとすみれと付き合っていると思っていたんだけど」

「嘘だっ」

「嘘じゃねえよ。俺が好きじゃねえ奴なんて抱くわけないだろ」

「えっ?」

それって、好きな人なら抱くということなのかな。

「じゃあ、すみれは俺のことどう思っていたんだ?」

改めて聞かれ、私は小さな声で「セフレ……」と答えた。

「バッカ!お前クソだろ」

巧は盛大に暴言を吐いた挙句、私の両頬を抓ってきた。

「いひゃい」

「なんでそんなとんでもない発想になるんだよ」

巧は呆れたように言い、手を離した。

「だって、酔った勢いでエッチしたでしょ」

「あの時か。確かにお前はベロベロに酔ってたよな」

「巧だって酔ってたじゃん」

「あんなの酔ったうちに入らない。だから、俺は酔った勢いで抱いたわけじゃない。それに、すみれは俺のこと好きって言ったじゃん」

眩暈がした。
私が巧のことを好きと言った?
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