拗らせ女の同期への秘めたる一途な想い
「いつ?」
「最初にセックスする前」
「嘘だ」
「だから嘘じゃねぇよ。すみれは確かに俺のことを好きだと言った。俺もすみれのことが好きだったから抱いた」
ずっと私はセフレだと思っていた。
思考が全然追いつかない。
「お前、ピーピー泣きながら言ってただろ。『巧は恋愛が面倒かもしれないけど、好きなんだもん』って」
は?
泣きながらそんなことを言ったなんて信じられない。
というか、恋愛がめんどくさいって話を本人に言ったってこと?
「最初、何を言ってるのか分からなかったけど、俺が晴馬たちと話してたのを聞いたって言われて思い出したんだ。あいつら、よく合コンとかやってただろ。俺は合コンとか好きじゃないし、誘われるのが嫌だったから面倒って言ったんだよ。恋愛自体が面倒なわけじゃない」
「じゃあ、私はずっと勘違いして……」
「俺は好きだったすみれに告白されて嬉しかった。それなのに、お前は自分が言ってたことを忘れてるとかあり得ないだろ」
巧は大きなため息をつく。
「すみれは酔ってたから記憶が曖昧になってたのかもしれないけど、俺はちゃんと確認した。抱くけどいいのかって。そしたら、すみれが言ったんだ。『好きだから抱いて』って」
記憶をどうにか手繰り寄せ、あの夜のことを必死に思い出す。
確か、酔ってタクシーで眠ってしまった私を巧が自分のマンションに連れ帰ってくれた。
それで、ふと目覚めた私を心配そうな目で見つめる巧に胸が高鳴って……。
「あっ、」
私、なんか言った気がする。