拗らせ女の同期への秘めたる一途な想い
やっぱり……。
小笠原課長は私の意思で言ったわけではないことに気がづいていたんだ。
そう思ったら少し、救われた気がした。
「いえ。でも、今日でやめようと思います」
「そうだな、できるならやめた方がいい。無駄に君が嫌な役回りをする必要はない」
「ありがとうございます」
なんで私がこんなことをしないといけないんだろうとずっと思っていた。
初めて話した小笠原課長に慰められるとは思わなかったけど。
そのあと、小笠原課長は口を開くことはなかった。
今さら場所を移動するのも面倒になり、私はその場に留まり飲み会が終わるのをビールを飲みながら待った。
飲み会がお開きになり、居酒屋を出た。
「今日は収穫なしだわ。初田さんもあれは彼女がいるわね」
「そうですか」
「あー、残念。どいつもこいつもって感じ」
相変わらず、失礼な人だ。
何様のつもりなんだろう。
これ以上、南川さんの言いなりにはなりたくない。
小笠原課長にも今日でやめるって言ったし。
「申し訳ないのですが、もう南川さんのフォローはできません」
「どうして?」
南川さんはキョトンとした顔で言う。
本当になにも分からないの?
これはもう、ハッキリと拒絶しないといけないと思った。
「黙って小笠原課長から逃げたじゃないですか。残された私のことを考えてくれましたか?私は南川さんに頼まれたようにいつもと同じ台詞を言っただけなのに……あれは酷いです」
意を決して言うと、南川さんは冷めた目で私を見てため息をついた。