カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「せんっ…先輩、ちょっ…先輩ってば!」

「んー?」

「やっぱりこんなことできません」

「なんで?」

「だって私…」

「なに?砂雪、まだ誰かのものなの?」

「違うけど…」

「はーい、不正解。お前はずっと俺のもんだろ?間違えたお仕置きな」

先輩が制服のリボンをほどく。
シャツのボタンもあっという間に外そうとする。

「夏服だからあっという間だな」

「だーめーですって!」

「なんでだよ…」

「なんでって、そもそも場所を考えてください!」

「場所を考えればいいんだな?」

立ち上がった先輩はひょいって私をお姫様抱っこして、会長席の机の後ろ側に私を下ろした。

「んー、隠れるけど床のほうが痛そうだな」

会長席のすぐ後ろは壁だからすごく狭い。
密着してる先輩はすごく嬉しそうににこにこしてるし…。

「違くて…!そういうことじゃなくて!私、失恋したばっかですよ?それではい、次は本郷先輩に、なんて虫がよすぎませんか?そんなの先輩の気持ちを利用してるじゃないですか」

「なんでだめなの?俺がそれでいいのに。俺がいいのに他の誰の意見が必要なの?」

「…人として、私ができないんです」

「じゃあ砂雪が本当に俺のこと好きになってくれてたとしても人として最低だからって諦めるの?」

「それは…だってさすがにこんな短時間で…」

「だから壊したんだって!そんな恋、俺が忘れさせてやるよ」

先輩に強く抱き締められた。
強い力で、きつく抱き締められた。

「俺だけを見ろ。お前には俺以外要らないって教えてやるよ」
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