カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「今日は経費はかかりそうですか?」

戸田さんが本郷先輩に聞いた。

「いや。今日は対人だけで済むだろ。長谷川、ノート忘れるなよ」

「もちろんです!」

「オッケー!じゃあ学園七不思議調査隊、しゅっぱーつ!」

中村さん、鈴城さん、戸田さん、長谷川さんの順で生徒会室を出ていく。

なんだか冒険みたいで私もワクワクしてきた。

長谷川さんの後ろから張り切ってついていこうとした私の腕を、本郷先輩に引かれて止められた。

「先輩?」

振り向いた私を、先輩が見下ろしている。
無表情で、長いまつ毛が下まぶたに影を作っている。

「砂雪、俺のこと知ってるだろ?」

「…へ?」
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