カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「なっ…中村さん!」
長谷川さんがウィスパーボイスで言いながら中村さんの肩を揺すった。
すぐにノートに何かを書き始める。
覗いてみたら「四時五十分。対象者、現地到着」って書いていた。
放課後になって生徒会室に行ってから、もう一時間も経ったんだなんて思っていた。
長谷川さんの字は小さくて丸っこい。
やわらかい性格が滲み出ている気がした。
「なんであの人が対象者だって分かるんですか?」
「依頼書に書いてたじゃない。対象者の特徴。ポニーテールに赤いリボン。身長は百五十センチ半ば。赤い革ベルトの時計。赤が好きなんだね」
「なるほど」
先輩達は本当に探偵みたいだけど、私は全然だめ。
依頼書に書かれてることすらちゃんと読めていないなんて。
「一年生らしいけど砂雪ちゃん、知ってる子?」
「んー」
中村さんに聞かれて、対象者の顔をじっくり見た。
私達と対象者の間には三十メートルくらいの距離がある。
ジッと顔を見てみたけれど、その顔にピンとはこない。
「いえ、知らない子ですね」
長谷川さんがウィスパーボイスで言いながら中村さんの肩を揺すった。
すぐにノートに何かを書き始める。
覗いてみたら「四時五十分。対象者、現地到着」って書いていた。
放課後になって生徒会室に行ってから、もう一時間も経ったんだなんて思っていた。
長谷川さんの字は小さくて丸っこい。
やわらかい性格が滲み出ている気がした。
「なんであの人が対象者だって分かるんですか?」
「依頼書に書いてたじゃない。対象者の特徴。ポニーテールに赤いリボン。身長は百五十センチ半ば。赤い革ベルトの時計。赤が好きなんだね」
「なるほど」
先輩達は本当に探偵みたいだけど、私は全然だめ。
依頼書に書かれてることすらちゃんと読めていないなんて。
「一年生らしいけど砂雪ちゃん、知ってる子?」
「んー」
中村さんに聞かれて、対象者の顔をじっくり見た。
私達と対象者の間には三十メートルくらいの距離がある。
ジッと顔を見てみたけれど、その顔にピンとはこない。
「いえ、知らない子ですね」