カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「ヒロムくんって………コレ…?」
「はい?」
「あの、触ってもいいかな」
「…まぁ、特別ですよ」
震える指先で、少女とおんなじように頬に触れた。
無表情のままのダビデ像。
冷たくて硬い。
白い塊。石膏でできた「ヒロム君」。
頬を紅潮させる少女と冷たくて硬いダビデ像の間で、私の心臓が固まっていくみたいだった。
背筋が寒い。
彼女は正気なんだろうか?
書記の長谷川さんもすっかりペンを握る力を無くしてしまったみたいだった。
「コレに会う為に鍵を壊したの?」
「コレじゃないです!ヒロムくんだってば!」
「ヒロムくんって何…」
「ヒロムくんって感じしませんか?」
「…ごめん、全然分かんない」
私は少女と「ヒロムくん」から距離を置いた。
チラッと見た長谷川さんのノートには「せっこう ダビデ像 ヒロムくん」って走り書きがしてある。
筆圧はかなり弱めだった。
「はい?」
「あの、触ってもいいかな」
「…まぁ、特別ですよ」
震える指先で、少女とおんなじように頬に触れた。
無表情のままのダビデ像。
冷たくて硬い。
白い塊。石膏でできた「ヒロム君」。
頬を紅潮させる少女と冷たくて硬いダビデ像の間で、私の心臓が固まっていくみたいだった。
背筋が寒い。
彼女は正気なんだろうか?
書記の長谷川さんもすっかりペンを握る力を無くしてしまったみたいだった。
「コレに会う為に鍵を壊したの?」
「コレじゃないです!ヒロムくんだってば!」
「ヒロムくんって何…」
「ヒロムくんって感じしませんか?」
「…ごめん、全然分かんない」
私は少女と「ヒロムくん」から距離を置いた。
チラッと見た長谷川さんのノートには「せっこう ダビデ像 ヒロムくん」って走り書きがしてある。
筆圧はかなり弱めだった。