カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「なんですか、アレ」

「王に群がる民衆達」

長谷川さんが玄米茶を飲んで「落ち着くー」って言いながら、完全に第三者の振る舞いで一緒に窓から見下ろした。

「私のせいなんだよねー」

「鈴城さんの?」

「ほら、先週の依頼の時。カナデに近づこうとしてた子達を追い払ったじゃない?」

「はい」

「その時に言っちゃったの。退いてくれたら来週、ツーショ撮ってあげるって」

「えぇ!?」

「そうでもしないと依頼を邪魔されちゃうもん。結局私達は行けなかったんだけどさ」

「無謀すぎます…」

「私も想定外だった」

全然悪びれてない表情で、鈴城さんも運動場を見た。
< 80 / 236 >

この作品をシェア

pagetop